「ふるさと納税」で、忘れてはいけないこと

 

ふるさと納税は、制度の良し悪しは置いといて、地方が主役になる全国イベントとしては、大変な盛り上がりです
国が仕掛けた制度でこんなに盛り上がるのは珍しいことです。

しかしこの「ふるさと納税」で気になることがあります。
高価な「返礼品」についてではありません。
市や町の立場になれば、これまで入ってこなかった新規の税金を獲得するために、返礼品で競争する、というのは理解できます。

気になるのは、以前から普通に多額の住民税を納めている高額納税者です。
返礼品が無くても、何十年も数百万の住民税を納め続けている人たち
そういう高額納税者は、港区だけにいるわけではありません。
どんな地方の市町村にもいるでしょう。
市役所が、こういう人たちをケアすることなく、ふるさと納税の返礼に必死になるのに違和感を覚えます。

市や町は、住民税をたくさん納めている人にも、お礼を出してはいかがでしょうか。
お礼といっても大したものではありません。
県立美術館のチケットだったり、市営駐車場の回数券だったり、町主催のイベントの招待券だったり。
そんな市町村にとってコストのかからないものでいいのです。
通常、住民税をたくさん納めている市民には、お礼がないどころか、逆に児童手当など各種手当が減額されたり不支給になったりします。
社会保障の観点からは仕方のないことですが、だからこそ「大したものでない市営施設のチケット」などをお礼として贈ればよいと思うのです。

高額納税者はそんなものは要らないでしょう。
でもそれでいいのです。
「〇〇様、いつも市政にご支援ご協力いただきありがとうございます。
昨年度は、おかげさまで市民の念願だった市民プールの改修を行うことが出来ました。」
という手紙をつけて贈るのです。
高額納税者が喜ぶのは返礼品ではなく、そんな気遣いです。

ふるさと納税が盛り上がっている今、本当にお礼すべき人へのケアも忘れてはいけません。

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