「サザエさん」のアップデート

 

久しぶりに「サザエさん」を観ました。
久しぶりに見ると、いろんな人の声が変わっていて少し寂しい気持ちになりました。
それでも、テレビ離れが進む現在でも視聴率は10%以上をキープ。
東芝が手放せないわけです。

「サザエさん」を観ていて、だんだん気になってきたのは、時代のズレです。
よく言われる、
「波平さんが54歳には見えない」
「穴子くんが27歳とは老けすぎてる」
といったことは大きな問題ではありません。
問題は、波平さんが会社から帰ると和服に着替えることです。
それとフネさんも朝起きたらすぐ和服
私たちの親の世代でも、和服に着替える人はほとんどいませんでしたが、ドラマやアニメの中では違和感なく受け取ることができました。
それから40年以上たった今、さすがに限界を感じます。

「サザエさん」の漫画は1946年から、アニメは1969年から始まったとのこと。
この国民的漫画はすべての国民に寄り添ってきました。
特にアニメは、日曜18時半という国民の大半がブルーな気持ちになる時間帯に放送されるため、「サザエさんシンドローム」と言う言葉まで誕生しました。
「マスオさん状態」というのも、ずいぶん前から一般的な言葉になっています。

しかし実際には、こんなに明るくて隠し事のない家族は、日本に1軒もないでしょう。
その意味では、「サザエさん一家」は決して日本の「平均的な家族」ではありません。
それは日本人が思い描く、「理想的な家族」なのではないでしょうか。
この理想形は、そのまま今後も長く通用するでしょう。
あの波平さんとフネさんの和服さえなければ

いつかはアップデートしなければいけないのです、時代劇になる前に。
ならば、「今」やってもいいのではないでしょうか。
確かに波平さんが会社から帰ってジャージに着替えるのは、強い違和感があります。
でもそれは、われわれ国民全員で乗り越えなければいけません。
この国民的漫画を後世に長くつないでいくために。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)