「裏日本」なんて、今は昔

 

少し前の日経新聞で、「鳥取・境港のコンテナ取扱量が増えている」という記事がありました。
詳しいことは分かりませんが、中国絡みの荷物が増えているのでしょう。

ところで中国からアメリカに行く船のほとんどが津軽海峡を通るそうです。
つまり下関から瀬戸内海に入るのではなく、日本海を津軽海峡まで直行して、太平洋に出るんですね。
トランプさんが就任前に大騒ぎしていたくらい、中国からアメリカに大量にモノが流入しています。
ということはこの日本海の航路は、GNP世界1位と2位を結ぶ、世界でもトップクラスにモノが動いている「海の大動脈」ということになります。
一昔前まで日本海側を「裏日本」と言っていましたが、貨物の往来に限って言えば今やこちらが「表」かも知れません。

ウィキペディアによると、近代以前は日本海側を「内日本」、太平洋側を「外日本」と呼んだそうです。
考えてみれば神代の昔から、モノも文化も大陸から来たわけですから、こちら側を「内日本」と言うのもうなずけます。

境港の取扱高が増えたということは当然、境港発着の陸送も増えたということ。
逆に、米子道や山陰道など周辺道路が整備されたことも、コンテナが増えた要因なのかも知れません。
日本海側には今後も中国と米国を結ぶ「海の大動脈」が、あり続けます。
一方、工業地帯は太平洋側にあります。
これを陸路でうまく結ぶことが出来れば、日本海側の港にはまだまだ成長のチャンスがありそうです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)