アスリートファーストなスポーツジム

 

以前、私たちのグループ企業が所有する不動産に、スポーツジムの運営会社から賃借の申込みがありました。
プロ野球選手やJリーガーの多くが利用することで有名な、アスリートファーストなスポーツジムです。

不動産は関西の中心市街地にあるのですが、ジムの社長はその立地特性を生かした提案をしてくださいました。
目玉設備として、「野球のバッティングゲージ」を2つ作りたい、との提案です。
ピッチングマシンを2台、それも硬球用。
つまり硬球を打てる小さなバッティングセンターを組み込む、というプランです。

想定しているメインターゲットは、高校球児
関西には、プロを目指している高校球児がたくさんいます。
硬球を打てるバッティングセンターは町中には多くないので、少し遠いところからでも来るのではないか、とのことでした。

高校球児にとっての付加価値は、「硬球が打てる」だけではありません。
もっとモチベーションの上がる付加価値。
それはプロ野球選手に会えることです。
継続して練習に行けば、何度かに一度は、阪神やオリックスの選手に会えるのです。

ご存知の通り、プロ野球選手はアマチュアの選手を指導することはできません。
ジムの社長が想像している風景はこうです。
プロ野球選手が、ウェイトトレーニングのためにジムにくる。
その行き返りに、バッティングゲージのそばを通る。
そこで高校球児のバッティングを見て、「ナイスバッティング ! 」
プロに声をかけてもらえた高校球児。
それは高校球児にとって、プライスレスな経験です。

憧れのプロ選手の近くでトレーニングができる、という付加価値
トップアスリートと同じ環境でアスリートを目指せる、という付加価値
「アスリートファースト」のジムだからこそ発想できる、顧客の付加価値です。
最終的には契約に至らなかったのですが、社長のお話は商売のヒントに富んだお話でした。

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