ゴミ箱に ミカンの皮を 捨てないで

 

若いときに身についた考え方や習慣は、いつまでも体に染みついています。
それだけに、その習慣に反する状況に直面すると、落ち着かない気持ちになってしまいます。
その一つが、事務所のゴミ箱にミカンの皮を捨てる行為です。
今は夏なので、温州ミカンはありませんが、それでもたまに夏ミカンをもらうことがあります。
事務所の机でミカンをむいて食べる、これは田舎の会社の醍醐味です。
それはいいのですが、隣の席の部下は食べた後の皮を、事務所のゴミ箱に捨ててしまいます。
これが私にとっては気持ち悪くてしょうがありません。

私は銀行員時代、事務所のゴミ箱に生ものを捨てることは、絶対にしてはいけないこととして教え込まれました。
銀行では毎日たくさんの伝票・帳票を取り扱います。
それをどんどん処理して、用済みのものは机の下に置いているゴミ箱に入れていきます。
15時に店が閉まり、勘定を合わせたり書類を整備していると、たまに伝票が足りないことが発覚します。
そうなるとゴミ箱をひっくり返すことになります。
ですからここにミカンの皮を入れることは絶対ないのです。
鼻をかんだティッシュも。
ちなみに銀行では預金事務で出たゴミは透明の袋に入れて、日にちを書き、数週間保管します。
年に何度かはその保管ゴミをひっくり返してみんなで書類を探すこともあります。
そこにミカンの皮が入っていたらカビカビで大変です。

今の職場は毎日重要な書類を扱うわけではないですし、ゴミ箱をひっくり返して探すシーンもめったにありません。
中小企業の程よいルーズさも尊重したいので、「ゴミ箱に生ゴミ」の件は、胸に引っかかりながらも黙認していました。
ところが先日、部下がゴミ箱の中の書類を引っ張り出して何かを探しているのを見ました。
時を得たり。
「そう、そうやって何か探すことあるでしょ。
だからゴミ箱に生ゴミを入れるのはやめよう」
ようやく伝えることが出来ました。

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