ゴルフ、シングルとアベレージとの一番の違い

 

ゴルフのシングルプレーヤーと、私たちアベレージ(平均レベルの)プレーヤーとの一番の違いは、コースマネジメントではないでしょうか。

アベレージプレーヤーは、どんなところからでもピンを狙います。
ティーショットが大きく曲がって、ボールが急斜面に止まっても、そこからピンを狙います。
フェアウェイバンカーのあごに近いところに止まっても、そこからピンを狙います。
林の中に入っても、木と木のわずかな隙間からピンを狙います。
深いラフにスッポリ入ったボールが見えない状況でも、ピンまでの距離のクラブでピンを狙います。

そんな時、シングルプレーヤーはピンを狙いません。
まずボールのライ(状態)をしっかり見て、どんなクラブで打てば確実にそこを脱出できるか考えます。
そのクラブで、次の3打目を打ちやすい場所に向かってショットします。

シングルプレーヤーはなぜ、ピンを狙わないのか。
それは、そこからピンを狙うことがどれだけ難しいかを知っているからです。
ボールのライを見て、スタンスの傾きを見て、ピンまでの障害物を見て、少し曲がった時に入りそうなバンカーや池を確認する。
この状況からピンを狙っても、失敗して傷口を広げる確率が70%以上ある、と判断したからピンを狙わないのです。

逆にアベレージプレーヤーは、自分が打とうとしているショットがいかに難しいことか分かってないのです。
シングルプレーヤーが傷口を広げる確率を70%以上と予測しているライであれば、アベレージプレーヤーなら90%以上の確率でドツボにハマるでしょう。
なのに「何とかなる」で打ってしまうのです。

結局、一番ゴルフが上手な人が一番「難しさ」を認知出来て、一番ヘタな人が一番「難しさ」が分からないのです。

これは仕事でも同じではないでしょうか。
例えば、デキる管理職は、あるプロジェクトを誰かに任せる時、その仕事の難易度を正確に測り、その難易度に合った部下を担当にします
少し苦労するかもしれないけど、何とかやれるであろう部下を選ぶのです。
そうすればプロジェクトも完遂し、部下も成長します。

デキない管理職は、プロジェクトの難易度を正確に計測することなく、立候補したヤル気のある部下に任せてしまいます
「がんばれ」と。
結果、プロジェクト半ばで先輩社員が尻拭いすることに。

ゴルフも仕事も、結果を残す人は、「難易度」を測れる人なのです。

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