トイレのチェックリストは有効か

ファストフード店やパチンコ店などのトイレの壁に、「チェックリスト」がぶら下がっているのを見かけることがあるでしょう。
便器は汚れていないか、洗面台に水が飛び散っていないか、トイレットペーパーは切れていないか、など店舗スタッフが一定時間ごとに確認してチェックマークを入れるやつです。

あれは有効(役に立っている)でしょうか。

先日、私たちが運営するゴルフ練習場のお客から、トイレのチェックリストについてクレームが入りました。
「あんなもの下げていても、スタッフは適当にチェックマークを入れとる。
決まった時間にチェックしないで、2回分まとめてチェックしとった。
チェックリストなんか何の役にも立っとらん

ゴルフ練習場の昼間のお客の多くはシニア層で、かつては管理職だった方も多いでしょう。
そのような方にとっては、毎日通う練習場の「運営」や「スタッフ教育」などがとても気になるようで、ときどきそのような指摘をいただきます。
ただ、今回のクレームの中には、トイレが汚れているとか、ペーパーが切れているとか、実際のトイレに関する不満は出てきませんでした。
つまるところ、トイレに関する不満ではなく、スタッフに対する不満を訴えたかったのでしょう。

チェックリストは有効、と考えます。
今回のクレームのお客は、「チェックリストがあっても、スタッフは決められた回数の半分しかチェックしていない」、と言います。
しかし、チェックリストがあるから、半分はチェックするのです。
その半分のチェックがあるから、何とかトイレがきれいな状態に保たれている。
お客が主張するようにスタッフが不真面目で、その上チェックリストも無ければ、トイレはきれいな状態にはならないでしょう。

ところで、件のお客、少し内政干渉的ではありますが、そのようなお客もチェックリストが有効に機能するために必要なファクターかも知れません。
経営者に代わってチェックリストの運用を見届ける目として。
そのためにお客の見えるところにぶら下げてあるのです。

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