主婦、ヘルメットを被る

 

私たちの会社の工場には、40歳代中心に8名ほど主婦のパートさんがいます。
工場に女性がいるのはそんなに珍しいことではありませんが、私たちの工場では3年前まで女性はゼロでした。
100名以上の従業員はすべて男性
それは仕事内容が、何トンもの鉄やステンレス・アルミを切って曲げて磨いて溶接して塗装して、という工場ですから、「女性には無理」という考え方があったのです。
 
主婦パート採用のきっかけは、男性の採用が難しくなったこと。
募集をしても応募が来ない状況が続き、近隣を見回したとき採用できそうなのが主婦しかいなかったのです。
男性社員がやっている作業のうち「掃除だけでもしてくれればいい」という感じで採用をスタートしました。
 
それから3年近く経ち、今では主婦パートさんが当たり前のように働いています。
それどころか、主婦パートさんたちは工場にそれまでになかった付加価値をもたらしています
①まず各職場が整然ときれいになりました。
②次に各職場のコミュニケーションが増え、雰囲気が明るくなりました。(ムダ話もありますが)
③磨きやバリ取り(溶接の飛びを取る作業)など細部の処理が丁寧になり、製品の品質が上がりました。
考えてみたらこの3つは長い間なかなか改善しない工場の課題でした
それまでに無かったタイプの人材だからこそ、それまでに出来なかったことが出来たのだと思います
 
1億総活躍社会」は国のテーマです。
私たち地方の会社は周辺地域でしか採用ができません。
自分たちの会社の周りにどんな人材がいるか、どんな働き方を用意すればその人材を活用できるか、それを考え続けなければ近いうちに人材不足に陥ってしまいます。
会社が地元のあらゆる人材を活用していくことが、地域総活躍社会になり、ひいては「1億総活躍社会」につながるのだと思います。

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