人工知能(AI)に勝てる脳

 

Googleの人工知能(AI)「アルファ碁」が中国の世界最強棋士に3連勝したそうです。
この種のニュースは時々流れます。
囲碁以外でも、将棋やチェスやオセロなど、最近は最強プロがAIに勝てなくなってきました。
そういうニュースを見ると、「感心する」というよりも、つまらない世の中になってしまうのではないか、とちょっとドンヨリした気持ちになってしまいます。

ただ、そのようなボードゲームは、AIが最も得意な分野でしょう。
明確なルールがあって、「勝つ」という明確な目的がある。
途中に打てる「手」が何万あろうと、AIにはへでもないこと。
「勝ち」を競うなら、人間に勝ち目はなくなるでしょう。

AIにとって手ごわい相手は、例えば「勝つ気がない」人です。
碁盤を挟んで向かい合ってはいるけど、無理やり連れて来られた、囲碁なんてしたくない、勝ちたいとも思わない、興味ない、ウザい、という人です。
そんな人を前にするとAIは無力です。
「ソウイワズニ、イッショニ、ゴヲタノシミマショウ」
対戦の前に、ヤル気にさせないといけないのです。
現在のAIのレベルではこの強敵をヤル気にさせることはまだ難しいでしょう。

今後AIが発達していく過程で、最後まで手こずる相手は、「変わり者」です。
それも一見して「変わり者」ではなく、私たち一人一人の中にある「変わり者」の部分
自分では認めたくない部分だったり、隠したい部分だったりするところです。

AIがこれからどこまで私たちの生活に入り込んでくるかは分かりませんが、私たちの内側の「変わり者」を正確に認識するようになるには、まだまだ時間がかかるのではないでしょうか。
最強棋士に勝ったことは、ようやくスタートラインに立ったという感じでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)