働く人の、「最大の権利」とは

 

働く人の最大の権利は、「会社を辞める」権利ではないでしょうか。
この権利を一度行使すると、会社からいなくなるわけですから、「最初で最後で最大の権利」です。

職場でガタガタあって、「辞めたい」と言い出した社員と面接することがあります。
一通り話を聞いた後、私はこの「辞める権利」について話をします。

「社員にとって最大の権利は、いつでも会社を辞められることだよ。
退職を申し出れば、1か月後には辞めることが出来る。
担当業務が今どんな状況であれ、原則辞めることが出来る。
会社は、社員に突然辞められるとすごく困る。
でもそんなことは、辞める人にとっては知ったこっちゃない。
むしろ最後くらい会社を困らせてやろうと思うなら、突然の退職は効果的だね」
とチクリ。

その上で
「ただ、いつでも辞めることが出来るんだから、慌てなくてもいいんじゃないか
最大の権利を行使する前に、何か出来ることはないか。
今起きてるガタガタは、最大の権利を行使するに値するものか」
と問います。

引き留め工作です。
しかし残念ながらこれが効いて考え直すのは5人に1人くらいでしょうか。
申し出をした時には、次の仕事場を決めている人が大半なので仕方ありません。

ただ私は、辞めるにしても残るにしても、社員には常に強い権利があることを知っておいてもらいたいのです。
一般的に社員は、会社に支配されているような感覚でいます。
しかし本当は会社も社員に大事なところを握られているのです。
会社と社員はお互いフェアな関係です。
会社は社員を採用して育て、育った社員は会社を牽引する。

社員は会社を辞めることもできるし、牽引することもできる。
それは社員の意思次第であり、会社の支配などありません。
そのことに気づいてもらいたいのです。

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