蒸し返さない 「税務調査」

税務調査が、ようやく終わりました。
調査期間中、調査官に教えてもらったことがあります。
それは数年前に実施された、「税務調査に関する手続き明確化」についてです。
事前通知の内容や方法、資料の持ち帰り、調査完了の手続きなど、いろいろルールが整備されたとのこと。
これは民主党政権時に、「納税者保護」を目的に、それまで曖昧だった税務調査の手続きを明確化したのだそうです。
民主党、グッドジョブです。
 
調査官によると、「前回の調査より前のことは、再調査できない」ということも基本ルールになっているようです。
もちろん重大な状況の変化があった場合は別でしょうが、原則、調査対象期間は前回調査以降だけ。
それより前のことは「蒸し返さない」のです。
これもグッドです。
何事につけ、蒸し返して幸せになることなんてありません。
 
残念ながら、税務調査には暗いイメージが付きまといます。
調査の通知が来ると、脱税などしていなくても、「何を調べに来るんだろう」と不安になります。
調査が始まり、調査官とあれこれ会話をしても、「本当の目的は何なんだ」と懐疑的になってしまいます。
これは調査を受ける側の率直な感覚です。
 
逆に調査官はどうでしょうか。
調査官も人の子、会社側がそんな感覚で調査官と接するなら、精神的にはしんどいでしょう。
真偽は定かではありませんが、精神を病む人も多いと聞いたことがあります。
調査の目的や手続きをクリアにすることは、税務調査官の負担も減らすことになるでしょう。
 
これからの税務調査は、悪質な脱税会社には、これまで以上に厳しく。
そして大半のちゃんとした会社には、「税務指導の行政サービス」という感じになれば理想的ですね。
調査官に気持ちよく帰ってもらうために、何か適当な「おみやげ」が必要、などという都市伝説もなくなってほしいものです。

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