邦楽が牽引する音楽業界、邦画が牽引する映画業界

 

昨年2016年の国内の映画興行収入1位は、もちろん「君の名は。」の235億円。
ヒットと言われる水準の30億円を超えた作品は、昨年1年間で、14本でした。
この14本という数字を、どう捉えたらよいか。
さかのぼって、1980年代の10年間に30億超えした映画がちょうど14本でした。
つまり1980年代の10年間のヒット作数を昨年1年でヒットさせたことになります。
最近の映画業界は非常に活況を呈しているんですね。

ではそのヒットした14本のうち邦画と洋画の割合はどうか。
昨年の14本のうち邦画は9本、洋画は5本。
1980年代の14本は、邦画が3本、洋画が11本です。
明らかに邦画が洋画を逆転しています
昨今の映画の活況は邦画がリードしていると言えそうです。

ところでかつて同じようなことが音楽の世界でもありました。
私が中高校生だった1980年前後は洋楽が日本中を席巻していました。
当時は、普通の男の子が洋楽に傾倒する仕組みがありました。
中学生になるとビートルズで洋楽入門し、その後はブリティッシュロック、ヘビーメタル、ディスコミュージック。
逆に、当時の若者にとって、邦楽はあまりカッコイイものではありませんでした。
しかし21世紀になるあたりから、日本では完全に邦楽(J-POP)が洋楽を押し出しました。
音楽マーケットを拡大させながら。

映画もこの音楽と同じパターンを、なぞっているように見えます。
ハリウッドの大作頼みだった映画業界が、国内作品でお客を集めることが出来るようになったのです。
そうなら音楽がそうだったように、映画もまだまだ市場規模が大きくなるかも知れません。
日本の映画業界、有望です。

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