10年以内に経理は無くなる、かも。

 

税制改正で領収書のスキャナ保存が全面解禁されるなど、経理事務の簡素化をようやく国が後押しし始めました。

それにしても、なぜ納品書や請求書は発行する会社によってこれほどまでにバラバラなのでしょうか。
大きさもバラバラ、薄いものもあれば厚いものもあり、当然様式も違います。
ウチの会社もそうですが、このバラバラの帳票をキレイにそろえて糊付けして穴をあけて紐で綴って月ごとの冊子にする。
経理担当者はこれに多大な時間を費やしています。

もし国主導ですべての会社の納品書や請求書が統一されれば、それだけでも国全体で計り知れないほどの効率化になるでしょう。
バラバラであるメリットがあるとすれば、その帳票を見たらどこの会社のものか分かる、という程度のことです。
この効率化を国が主導しないのは、経理従事者の雇用、印刷会社の雇用を守るためではないか、と勘繰ってしまいます。

しかしこれから先、経理は一気に進化するはずです。
例えば、A社がB社に「電子請求」をして、B社の購買担当者がそれをポチッと承認するだけで、即時に銀行を通じて支払いが完了します。
同時にA社もB社も電子的に仕訳が完了。
B社の電子請求書には、電子納品書がセットされた形でデータ保存されます。
もう糊もハサミも必要ありません。

ほとんど経理担当者が介在する必要のない世界です。
経理は今の制度の下では非常に大切な仕事です。
しかし思い切って言えば、世の中を豊かにしていく仕事ではありません。
税制、銀行のフィンテック、経理ソフトさえ整備されれば、なくなっていく仕事です。

そうなるまで10年はかからないでしょう。
これから起きる急激な進化への準備運動として、冒頭のスキャナ保存にも取り組んでおきたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)