ジュエリー・ロンダリング

ジュエリー・ロンダリング

ジュエリー・ロンダリングなんていう言葉は、グーグル検索でも出てきません。
知り合いの貴金属会社の社長から出た言葉です。
「ウチの仕事のメインは、ジュエリー・ロンダリングかな」

「ロンダリング」と言っても、マネーロンダリング(資金洗浄)のような犯罪まがいの商売ではありません。
お客から買い取った宝石を磨き、傷をとり新品同様にし、場合によってはリフォームして別のお客に売る。
今では珍しくもなんともない商売です。

その社長が言いたいのはこうです。
例えば、親から子に、義母から嫁に、祖母から孫に、高価なジュエリーが引き継がれるとします。
それは形見分けであったり、生前贈与であったり。
そういう話を聞くと私たち素人は、「受け継がれる永遠の輝き」みたいな宣伝広告をイメージしてしまいます
だけど現実は違います。
殆どの場合、受け取る側は、ジュエリーは受け取りたいけど、前の持ち主の「思い」まで受け取りたくありません
重すぎます。
だからそれを売って、自分好みの別のジュエリーを買う。
または、ルース(石)だけ残して自分好みの一品モノのジュエリーに作り替える。

社長の言う「ロンダリング」とは、ジュエリーにまとわりついた「思い」や「物語」を洗い流すこと、そうしてシンプルに価値ある「自分のモノ」に変えていくことなのです。
社長曰く、ジュエリーを「物語」と一緒に引き継いでいくのはロイヤルファミリーだけだと。

確かに。
そう考えると、ジュエリーに限らず、その他のリサイクル業態も、要らない「思い」や「物語」をロンダリング(洗浄)する商売と言えるかもしれませんね。

リサイクル市場急成長で高まる、「中古部品需要」

リサイクル市場急成長で高まる、「中古部品需要」

 

先日、知り合いのお店が、中古の業務用冷凍庫を買いました。
急速冷凍機能付きなので、新品定価が140万、それをネットで買うと50万くらい。
昔から業務用冷蔵庫の定価はあってないようなものです。
それでも高いので中古品を探し、14万で購入しました。
4、5年前の型ですが、機能的には現在のものと遜色なく、満足のいく買い物と喜んでいました。

最近はリサイクル業者も増え、オフィスや厨房などのカテゴリー専門店も出てきたので、非常に選びやすくなりました。
多店舗展開する業者などは、売るときも買うときも安心して取引ができます。
それらの店舗に行ってみると、中古機器も非常にキレイな状態で保管してあります。
特に、新規出店と閉店が繰り返される飲食業界では、厨房機器のリサイクルは今や不可欠なものになっています。

しかし中古品を買うと、困ることもあります。
部品の注文が難しいことです。
今回の冷凍庫の場合も、庫内の棚を9枚追加したいということになりました。
見た目簡単な棚なのですが、ホームセンターなどを探しても、サイズの合うものはありません。
冷凍庫のメーカーに問い合わせすると、棚1枚・棚受金具4個セットで1万2千円とのこと。
9枚買うと10万8千円。
メーカーの軽いイジワルに思えてしまいます。
新品を買うときであれば、安く追加できるのでしょうが、この場合まったく値引きがききません。
本体が14万、追加棚が10万では悲しすぎます。
もう少しリサイクル業者の方で棚を探すことになりました。

海外向け中古自動車のリサイクルでは、部品単位で流通しているようです。
これからもリサイクル市場が伸び続けるならば、部品や修理の需要も伸び続けるはず
手間のかかる仕事ではありますが、中古部品販売は成長の可能性がある商売ではないでしょうか。