ゆとり教育の成否はまだ出ていない

 

ゴルフの松山英樹プロが、メジャー全米プロの優勝を惜しくも逃しました。
それでも現在、米ゴルフの賞金ランキング1位、世界ランキング2位と大活躍しています。
これまで日本人が成し得ないどころか、想像すらしなかったところに立っています。
彼は25歳、ゆとり教育真っ只中の世代です。

世界ランキングと言えば、テニスの錦織圭選手。
現在世界9位、トップ10を守っています。
これも日本人がそこまで行くなんて、かつては想像すらできませんでした。
彼は28歳、ゆとり教育の世代です。

フィギュアスケートの羽生結弦選手も23歳、「ゆとり世代」です。

ゆとり教育を受けた世代は、現在14歳から29歳くらいの子たち。
一般的に「ゆとり教育」「ゆとり世代」と聞くと、少し「失敗」のニュアンスを感じます。
経営雑誌にも、「ゆとり世代をどう育てるか」というような連載があったり。
それを推進した文科省でさえ、教育改革の名の下、「ゆとり教育からの脱却」を必死になって進めているように見えます。

しかしスポーツの世界では、ゆとり世代の人たちが、世界で大躍進しています。
50代の私たちの時代の部活は、みんなで坊主にして、あれだけ走って、あれだけ声出しして、あれだけうさぎ跳びして、あれだけ先輩にいびられて、
そんな私たち世代からは、世界トップを狙えるスポーツ選手は出ませんでした

ゆとり教育が、ゆとり世代の人たちに、どのような影響を与えたかは分かりません。
しかし、スポーツの世界では素晴らしい結果を出しています。
「スポーツが良くても、ビジネスではダメだ」
と決めつけるのも、根拠のない感情論に思えます。
今は20代の彼らが30代になると、ビジネス界でも世界トップを狙える人材が出てくるかもしれません。
40代になると、ノーベル賞候補の研究者がズラリと出るかもしれません。

「ゆとり教育」が良かったのか、悪かったのか、その結果はまだ出ていないのです。
時代の大きな変わり目に誕生したこの「ゆとり世代」は、新しい時代の価値観をいち早く身につける世代にも思えます。
もしかすると将来の日本を牽引する世代になる可能性だってあります。
そんな期待感をもって、彼らと付き合っていきたいものです。

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