店舗の「非日常」と「掃除」の関係

 

どんな店であっても、お客に「非日常」を提供しなくてはいけません。
お客が飲食店に行くのは、「非日常」の空間で「非日常」の料理を楽しめるからです。
「非日常」が無ければ、家で食べるでしょう。
お客がブランドショップに行くのは、「非日常」の空間で高揚して買い物ができるから。
「非日常」が無ければ、ネットで買い物をするでしょう。
お客がディズニーランドに行くのは、「非日常」の世界に入り込めるから。
「非日常」が必要ないなら近くの遊園地に行くでしょう。

そんな「非日常」の大敵が「経年劣化」です。
経年劣化は店が出来上がった瞬間から始まります。
どんなに大切に扱っていても、時が経てば、金属部分に小さなサビが浮いてきたり、壁や床のタイルの端っこが割れたり。
これは仕方のないことです。
しかし、お客は見逃しません
初めて行った店でサビや割れを見つけてしまうと、一気にお客は「日常」に連れ戻されます。
「神は細部に宿る」
細部が完璧でなければ、全体が「非日常」の空間にならないのです。

細部を完璧に保つには、細部の劣化の兆候をいち早く見つけること。
それを可能にするのは、やはり毎日の掃除です。
毎日隅々までキレイに掃除するスタッフは、小さなサビや割れに気づいて、毎日気になってしょうがなくなるのです。
これもキレイにしたいと。
掃除を適当に済ませるスタッフは、経年劣化に気づかないまま過ごしてしまいます。
大きなサビも大きな割れも、見慣れた光景になってしまうのです。
店にとっては本当に恐ろしいことです。

毎日の掃除が大切な理由の一つが、この細部への気づきなのです。

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