東芝ショック、上場企業に強権社長が出現する不思議

 

なかなか東芝の行方が定まりません。
思えば一昨年の不正会計あたりから、同社周辺には不穏な空気が立ち込めていました。

上場会社が不正会計で業績をかさ上げするケースでは、その陰に強権的な社長の存在を想像してしまいます
実際東芝の不正会計の時には、社長の「チャレンジ」と称する目標設定が原因の一つになっていました。

強権的な社長は本来、中小企業の専売特許ではないでしょうか。
なぜ大企業のサラリーマン社長が強権社長になってしまうのか。
本当に不思議です。

率直に言えば、中小企業と大企業では人材の素養が違います。
(人間性・人間力ではなく、仕事上の理解力に関してです)
ですから必然的に中小企業での教育は、体に教え込むスタイルになります。
強権発動、「已む無し」です。
しかし大企業は、話せば分かる社員ばかりです。
少なくとも十分議論を尽くせる人たちばかりでしょう。
強権を発動する必要はないのです。

日本の上場企業には、日本の上位何%かの優秀な頭脳が集まっています
そんな人間を集めておいて、議論の余地なく強権発動するなら、日本の資源の無駄遣いです。

東芝に限らず、あちこちの上場企業で強権的な社長が出現します。
日本の上場企業で、なぜそのような強権発動とリーダーシップを混同するトップが出現するのか
そのプロセスを解明することは、日本の上場会社にとって非常に大切なことのように思えます。
第二、第三の東芝ショックを起こさないためのガバナンスチェックです。

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