履歴書の写真選び

履歴書の写真選び

 

 

たまに履歴書に残念な写真を貼って送ってくる方がいます。

写真を見て少し暗い感じかなーと思っていたら、実際に会ってみるとすごくいい雰囲気の人ということもよくあります。
 
確認したことはありませんが、就職活動のハウツー本にも、書類審査の印象アップのため写真はこうしなさい、と書いてあるはずです。
 
私も採用面接をします。
中途採用であれば応募から面接、採用決定まで2週間ほど。
新卒採用ならもっと長く   23ヵ月かかります。
その間実際に本人に会うのは12回、時間にして合計しても1時間にもなりません。
 
一方履歴書はその期間中ずっと手元にあり、履歴書の写真が本人のアバターとしてずっと私の目の前にあります。
採用決定会議も、履歴書を見ながら行います。
こうなると「見た目の印象」に限って言えば、本人よりも写真の方が強くなってしまいます
 
履歴書の写真は第一印象をよくするためだけでなく、応募から決定までの間ずっとその人のアバターとして機能しているんですね。
就活される方はそれを踏まえて、慎重に写真選びをされると良いと思います。

 

「客単価」は高ければいいってもんじゃない

「客単価」は高ければいいってもんじゃない
「客単価は高いんですよー」
売上不振の小売店の店長からよく聞く言葉です。
売上 = 客数 × 客単価
ですから、店長が言う通り「客単価」が予算より高いのであれば、「売上」も高くなるはず。
しかし売上不振なわけですから、結局「客数」が予算に達していないのです。

店長は「客単価」が高いことをアピールしますが、むしろ「客数」を集めれていないことを見直すべきでしょう。

「客単価」が高くて「客数」が少ない。
これはどういう現象でしょうか。
決して「値段が高すぎるから、買うお客が少ない」のではありません。
客単価は「モノ単価」ではなく、お客が一回の買い物で支払う「買い物金額」です。
ですからこの現象は、まとめ買いのお客が多く、ちょっと買いのお客が少ない、ということです。
大雑把に言えば、「ヘビーユーザー」が多く「ライトユーザー」が少ない

「ヘビーユーザー」だけで売上目標を達成できないなら、「ライトユーザー」を取り込まなくてはいけません。

ところでヘビーユーザーはそのカテゴリーの商品知識が豊富です。
接客や商品説明POPが無くても、自分でセレクトして買います
私の知人で洋服選びの達人は、どんな場末のスーパーの安売りコーナーでもまずまずの服を見つけてきます。
ライトユーザーはそうはいきません。
商品知識が豊富ではないので、接客や商品説明が必要です。
商品を見る前に、店舗の外観や内装から商品をイメージします。

実はライトユーザーを集めるのは難しいことなのです。

ネットショップは徹底的に商品を絞り込んで、そのカテゴリーのヘビーユーザーだけで商売することも可能でしょう。

しかし実店舗は商圏という地理的な制約を受けるので、ある程度ライトユーザーを取り込む必要があります。

ライトユーザーを上手に取り込んでいくと、「客数」が増え、「売上」が増え、予算に近づきます。

その間に「客単価」は、ゆっくりと下がり予算に近づくのです。

客単価は高ければいいってもんじゃないんですね。
 
 

勉強なんかするな !

勉強なんかするな !

 

 

女子プロゴルフLPGAの賞金ランキングは現時点で、トップ3をすべて韓国の選手が占めています。

「プロゴルフの世界では男子も女子も韓国は強い」というのが定説になっていますよね。

私は10年くらい前、仕事でよく韓国に行っていました。
その頃すでに韓国のゴルフ選手たちは米国・日本で活躍していました。
私は現地のビジネスパートナーと夜食事をしながら、なぜ韓国のゴルフが強いのか訊いたことがあります。
 
いろんな話が出てきたのですが、その中で一つ印象的な話がありました。
それは、自分の子供をゴルフの専門学校的な高校に入れた熱心な親は、
「勉強なんかするな。ゴルフに集中しろ!
と叱咤激励するという話です。
もともと日本以上に受験戦争が熾烈で、親の教育熱も高い国ですが、その熱がゴルフにも向かっているんですね。
 
この「勉強なんかするな」という言葉はわれわれ日本人には衝撃的な言葉です。
日本ではまず聞けない言葉ではないでしょうか。
日本では文武両道が良しとされます
一流のアスリートを目指す子供にも「勉強しなくてもいい」とはまず言わないでしょう。
むしろ「一流のアスリートを目指すなら、一流の学識を身につけろ」くらい言いそうな感じです。
 
でも子供の立場になってこの「勉強なんかするな」を見直すとどうでしょう。
やらなくていいことを明言されると、やるべきことが明確になります
子供たちは得意なことに集中できるかも知れません。
日本が誇る世界トップクラスのアスリート、松山君・錦織君・大谷君などは考え方や発言も素晴らしいです。
でもそれは学校の勉強で身につけたものではなく、一流のアスリートになるプロセスで身につけたものではないでしょうか。
 
「勉強なんかするな」という言葉は無謀にも聞こえますが、われわれ日本人の教育について再考させられる、印象的な言葉です。

北朝鮮のトップの「決断」

勉強なんかするな !
北朝鮮を巡ってにわかに不穏な空気が漂ってきました。
米軍の先制攻撃の可能性もあり、というきわどい報道もあります。
 
現在の北朝鮮問題を見ていて、「トップの決断」について考えさせられました。
415日、北朝鮮は核実験をするのか。
すれば米国からの攻撃を受けるかもしれない。
しなければ国内で、米国に屈したとみなされる。
 
一方、もし核実験があれば、米国のトップも重たい決断を迫られます。
先制攻撃すれば東アジアに甚大なダメージを与えることに。
しなければ北朝鮮の核武装を容認したことになる。
 
すべては両国のトップの決断です。
これほどまで重たい決断は、日本のトップにはないでしょう。
 
北朝鮮も米国も、トップは自国内で強力な権力をもっています。
そう考えると「権力」と「決断」はセットなんですね。
北朝鮮の最高指導者をテレビで見ている分には、強権的で独善的で奔放な部分しか見えませんでした。
しかし今この時、世界で一番重たくて繊細な決断を迫られています。
「権力」がある限りは「決断」から逃げることは出来ないのです。
 
会社経営においても、「権力」を握る社長は「決断」から逃げることは出来ません。
自分で「決断」せずに下に委ねる社長もたまにいますが、そういう社長は「権力」も放棄しなければいけないのです。

ネット販売にも、強力な「接客」がある

ネット販売にも、強力な「接客」がある
私が財務でお手伝いをしている会社の中に、ジュエリー(宝石)の加工販売会社があります。
その会社が5年前、ネット販売(EC)を始めました。
その会社の商品の価格帯は平均30万〜50ですので、ライトジュエリーと言われるものよりアッパーグレードになります。
 
私はそんな値段の商品を
①現物を見ないで
②インターネットで(店舗も見ないで)
買うかなー、と当初は懐疑的でした。
 
ジュエリーの伝統的な売り方は、ご存知の通り、ショーケースを挟んで対面販売するスタイルです。
店によっては、一度食らいついたら放さない凄腕店員さんがいたり。
良くも悪くも「接客で売る」のが一般的です。
その接客なしには数十万のジュエリーなんて売れないんじゃないか、と懸念したわけです。
 
結果、私の予測は外れ、そのECは現在月商数千万になり、会社全体の売上の半分以上を占めるようになりました。
「接客なしには数十万のジュエリーは売れないんじゃないか」
という私の懸念は、見事に外れました。
私の最大の間違いは、「接客なしに」の部分でした。
実は、ネット販売でもしっかり接客をするのです。
もちろんショーケースを挟んでではなく、メールを使ってです。
数十万のモノを買おうとするお客様は、さすがにホームページを見ただけで「購入ボタン」をポチッとは押しません。
やはりメールや電話で問い合わせをしてきます。
それに対してメールで応えるわけですが、購入までにお客と何度も「メールのキャッチボール」をします。
 
実はこの「メールのキャッチボール」は、強力な接客なのです。
実店舗で凄腕店員に強烈な接客を受けても、何とかその場を切り抜けて店を出さえすれば、その接客からは解放されます。
しかしメールでやり取りする場合は、お客からの質問にすぐに返答メールを送れば、ボールは常にお客側にあります
大げさな言い方をすれば、お客は24時間このボールを持たされるのです。
つまりお客は、このメールを使った「接客」の中に24時間いることになるのです。
 
もともとSNSなどのネットでのつながりは、実際に会うよりも、気軽なものであるはずでした。
しかし「既読スルー」で多くの事件が起きているように、大半の人がネットでの人間関係に縛られているのです。
 
メールを使ってのお客とのやり取りが、店舗での接客に比べて決して弱いものではないということは知っておく必要があります。