人材バブルの今、ムリな採用はしない

 

先月末、5月30日に厚労省から発表された、「一般職業紹介状況」によると、4月の有効求人倍率は1.48倍
最高は福井県の2.06倍、最低は北海道の1.13倍。
最低の北海道でさえ、1.0倍以上です。
正社員有効求人倍率も0.97倍と、ほぼ1.0倍近くまで上がってきています。

先日書いた通り、地方の高卒求人倍率は実質2倍、内定率も99%以上。

< 2017/5/23  地方の高卒採用事情、求人倍率2倍の異常 >

こうなると完全に、「人材バブル」です。
内定率がほとんど100%ですから、選考で落とされる人がいないということ。
悪い言い方ですが、どんな商売でも売れ残りが数パーセント発生して当然です。
売れ残りがまったく無いのは、バブルの証拠。

30年前のバブル時代、どんな不動産でも売れました。
路地の奥にある、草ぼうぼうの小さな空き地、隣のアパートの浄化槽の臭いがひどい物件でさえ数千万で売れて行きました。
バブルは、みんなが実需の無いものを手に入れようとするから起きるのです。
今、手に入れなければ損をする、と。
しかしバブルが崩壊すれば、なんであの時あれだけ焦って手に入れようとしたのか、となります。

現在の求人もそんな状態に見えます。
今そこまで逼迫していないのに、「今採っておかないと、将来大変なことになる」と考えている会社が相当な割合あるのではないでしょうか。
こういうバブルに乗っかるのは危険です。
とくに新卒は限られた数からの取り合いですから、中小企業がいい人材を採れる可能性はグッと下がっています。

私たちの会社も、新卒採用活動を頑張りますが、いい学生と出会えなかったら「採用ゼロ」で良し、と考えることにしました。
2、3年待ってみる、という戦略もあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)