博多屋台の名店で体験した「極上サービス」

博多
以前から行ってみたかった博多屋台の名店、「おかもと」にようやく行ってきました。
「アメトーーク ! 」はじめいろんな番組で、博多華丸・大吉さん、フミヤさん、ノリタケさんなど、たくさんの芸能人がイチオシしているお店です。
とにかく長浜ラーメンが美味しいと。
 
夕方6時くらいから、中洲・天神をぐるりと下見して「おかもと」の場所を確認。
同時に準備中の屋台を見ながら、良さそうなお店を物色しました。
「おかもと」ではラーメンを食べたいので、まずは餃子が人気の屋台に。
しかし、すでにその屋台は満席。
近くに立って待っていると、屋台のお兄さんが座っているお客に声をかけて詰めてもらい、私の席を作ってくれました
詰めてくれたお客さんたちにお礼を言いながら着席。
そこでは餃子とおでんと「まるちょうの甘味噌炒め」で、ビールとハイボールを美味しくいただきました。
その屋台は30分ほどで切り上げ、目的地「おかもと」へ。
 
行ってみると、案の定、屋台の外に10名ほどの行列が。
最後尾に並び、待つこと30分、その間一人も席を立つお客はなく、当然ながら順番も前に進みません。
「屋台なんだから30分くらいで出たらいいのに」
などと心の中で悪態ついたりして。
そのあと、店を出るお客がポツポツとあり、また待ちきれず断念して帰る列のお客が6名あり、結局1時間少々で店に入ることが出来ました。
 
待っている間に気になったのですが、お客が帰って席が空いてもすぐには次の客を呼びません
二人の店員が仕事をこなしながら、タイミングをみて次のお客を通すのです。
列に並んで待っているときは正直、「早く呼んでよ !」と思いました。
しかし、順番が来て席に座ると、その理由が分かりました。
店員さんがバタバタすることなく、大声を出すこともないので、こちらもとても落ち着いた居心地になるのです。
外にたくさん人が並んで待っていることを忘れてしまうほどでした。
そういえばもう一つ、待っている間に店員さんが何度か言ったのが、
「ここから並んでください」
でした。
待っているお客が店に近づきすぎないようにしていたのかも知れません。
そういう店員さんの気遣いのおかげで、狭い席ではありますが、ゆっくりと注文してゆったりと食事を楽しむことが出来ました。
 
最初のお店では「待たせない」ことがサービスでした。
「おかもと」では、「食事をしているお客の居心地を大切にする」ことがサービスなのです。
その徹底ぶりに本当に感心させられました。
 
おかもとでは、「豚足焼き」と名物の「牛さがりステーキ」でハイボール、シメにラーメンをいただきました。
豚足も小さく割ってあるので食べやすくとてもグッドでした。
「牛さがりステーキ」、「ラーメン」も評判通りのクオリティでした。
大満足の屋台ツアーでした。

「博多」のインバウンド事情

博多
ゴールデンウィークに入り、久しぶりに博多に行ってきました。
予想はしていましたが、外国人旅行者の多いこと
中洲のドン・キホーテは深夜になっても、みやげ物を探す旅行者で熱気ムンムンでした。
 
博多では、東京や大阪など他の大都市に比べて、韓国からの旅行者の割合が圧倒的に高いように見えました。
釜山からであれば飛行機でなくても、博多までフェリーや高速船も出ています。
JR九州が運営する高速船なら、片道3時間ちょっと。
料金も往復で1万前後です。
韓国から見て博多は近くて安い外国なんですね。
 
ところで、「博多」は私たちにとっても「行きたい魅力的な街」です。
ブランドショップや百貨店が充実しているのはもちろん、「九州の109」天神コアには女の子たちのトレンドもしっかり揃っています。
(ちなみに博多の女の子は昔から流行に敏感で、東京で流行ったものは次に博多で売れる、という傾向があります。)
どこで何を食べても美味しい、とくに新鮮な魚と焼酎の組み合わせは本当にリーズナブルです。
屋台でジャンクなつまみを頼んでビールをあおり、最後に長浜ラーメンでシメる。
これも博多ならではの楽しみですね。
ホテルの安さも考慮すれば、博多はコスパが素晴らしくいい街です。
韓国人旅行者が、「日本を楽しむ」のであれば、わざわざ東京にいく必要はないでしょう。
 
考えてみれば、「博多」は昔から九州の「首都」としての賑わいがありました。
休日には九州中から首都・博多に向けて人が集まってきます。
そこに韓国からの人たちも加わったのかも知れません。
ホテルの駐車場でも、レンタカーで出発する韓国人家族を何組も見かけました。
団体旅行ではなく家族旅行なんですね。
大陸に近い博多は、他の都市とは違うインバウンドの盛り上がりが続きそうです。
 

「ハレの日」使いと「普段」使い ②

「ハレの日」使いと「普段」使い 

 

 

商売をする側も、自分たちの店・商品が「ハレの日」使いか「普段」使いかを明確にしておく必要があります

 たとえば私たちが客の立場でお肉を買うとします。
今日の夕食用にお肉を買うならスーパーでグラムいくらを徹底比較して買います。
②お世話になっている方に中元・歳暮として贈るなら、 デパ地下で黒毛和牛、できればブランド牛を1万円分、となります。
③正月に孫たちが帰ってくるから、みんなで食べる用に、ちょっといい肉を1キロ、デパ地下か専門店買おう、となります。
この場合、①は普段使いで、②③はハレの日使いです。
同じハレの日でも、②の方が③よりも、ハレの度合が高いです。
同じハレの日でも、中元・歳暮は金額で指定し、自宅用ならグラムで指定します。
 
この①〜③のお客の消費行動の違いに対し、お肉屋さんはまったく違う対応をしなければいけません
それぞれのお肉屋さんがすべきことは、
①価格重視の品ぞろえ、コストの削減(セルフ販売、簡易包装)
②贈り先にグレード感が伝わりやすい品質表示・ラッピング。
1万円・5千円などのセット価格を用意。
③対面販売で、高品質かつリーズナブル価格であることを訴求。
簡易包装でコストダウン
このように、ひと口に「お肉屋さん」と言っても、やるべきことが全く違ってくるのです
 
どんな業種のお店もスタートするときはコンセプトがはっきりしています。
ですから自然、「ハレの日」使いか「普段」使いかもはっきりしています。
しかし売上が不調になるといろいろ考えてあらぬ方向に舵を切ってしまうのです。
「普段」使いの店が、
「やっぱりお客は品質を求めている。
 高くても品質が良ければ買ってくれるはず」
などと考えてしまいます。
「ハレの日」使いの店が、
「やっぱり値段が高いから売れないんだ。
 売るためにライバル店より2割安くしよう」
などと考えてしまいます。
それを実際にしてしまうと、お客から見て「普段」使いの店なのか、「ハレの日」使いの店なのか分かりにくくなってしまいます
 
スマホの浸透でお客は下調べして店に来ます。
分かりにくい店はますます来店頻度が下がります。
自分たちの店・商品が「ハレの日」使いなのか「普段」使いなのか、ブレてはいけないのです

「ハレの日」使いと「普段」使い ①

「ハレの日」使いと「普段」使い 

 

 

知人が運営しているスイーツのネットショップの話。
大手ネットモールのカテゴリー内では常にトップ10に4〜5アイテムがランクインしていて、顧客レビューも高評価のショップです。
最近そのネットモール運営会社の企画で、スイーツ評論家数人が商品の評価をしてくれる機会があったそうです。
 その評価の中に
「全体的に味は良いが、味が際立っていない。
コンビニスイーツもレベルが上がっているので、このままだとコンビニに取って代わられるかも
というのがあったとのことで、知人は憤慨していました。
 
確かに、今さら評論家にコンビニスイーツのレベルの高さを語ってもらわなくても、そんなことはみんなよく知っています。
みんないつも食べてるんだから。
 
それより気になったのは
「コンビニに取って代わられる」
という部分。
知人のネットショップは、誕生日をターゲットとしたギフト専門のスイーツショップです。
スイーツそのもののデザインはもちろん、パティシエメイドのメッセージプレートやパッケージにもこだわっています。
ずっと将来は分かりませんが、今時点では特別な日のギフトにコンビニスイーツは使う人は少ないでしょう。
 
重要なことは、お客がお金を出して買う商品・サービスには、「ハレの日」使いと「普段」使いの2通りがあるということ。
※ハレの日は「晴れの日」、祝いや記念日など特別な日です。
言うまでもなく、コンビニは「普段使いの代表」です。
自分一人で甘いものを食べるならコスパも含めコンビニが最高です。
しかし大切な人の誕生日や結婚記念日などの「ハレの日」には向きません。
 
スイーツ評論家の話に戻すと、お客がどういうシーンでその商品を買うか、ということを抜きにして、味だけで商品全体を評価してしまうというのは、専門家としては残念な気がします。

かんたん説明、「信用創造」➁

かんたん説明、「信用創造」

 

信用創造は「銀行が貸出をすると、世の中全体のおカネが増える」ことです。
繰り返しになりますが、銀行ではないAさんがBさんにお金を貸しても、世の中全体のおカネは増えません
 
ところで信用創造の反対は「信用収縮」です。
だいたいお分りかと思いますが、銀行が貸出を回収すると世の中のお金がそれだけスッポリなくなってしまいます。
ブラックホールにお金が吸い込まれるように
沼に札束を投げ入れたイメージでも良いかも知れません。
これが銀行ではないAさんがBさんからお金を返してもらったのであれば、世の中全体のおカネは減りません
 
このように、銀行の貸出・回収は世の中全体のおカネの量に大きな影響を与えるのです。
 
30年前のバブル景気の頃は、銀行が思いっきり信用創造をしていました。
その後、国主導で銀行が一気に信用収縮に動いてしまったために、日本経済はズタズタになってしまいました。
銀行の信用創造・収縮機能が日本経済を壊すほどの作用をしたんですね。
 
今でも銀行の信用創造の影響力は相当大きいと考えます。
銀行貸出が増えなければ世の中のおカネが増えません。
中小企業をとりまく景況感が今一つ上がってこない要因は、銀行貸出が伸びていないことが大きな要因ではないでしょうか。
 
最後に「信用創造」に関する小さな提案を一つ。
最近銀行は貸出をしたくても、案件を見つけられない状況にあります。
一方中小企業の貸借対照表の中には、親会社からの貸付やオーナー個人からの貸付が結構あります。
そういう貸付を片っ端から銀行が肩代わりしてはどうでしょうか。
親会社やオーナーからの貸付では世の中のおカネは増えません。
銀行が貸出すれば信用創造で世の中のおカネが増えます。

その恩恵として、親会社やオーナーの手元に資金が入り、何かを買ったり投資したりする余力が生まれるのです。